慶應義塾大学 理工学部
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誰もが参加できる社会をめざして
〜牛場潤一研究室が公開実証実験イベント「BMIブレインピック」を開催〜

2023.04.06

2022年11月19日渋谷PARCO 6Fにて、脳波を使ったeスポーツイベント「BMIブレインピック2022」が開催されました。 主催したのは理工学部の牛場潤一研究室と、牛場教授も参画するムーンショット型研究開発事業の「ムーンショット目標1 ”Internet of Brains(IoB)”」のチーム。

BMI(ブレイン・マシン・インターフェイス)とは、脳神経系の活動と機械装置の動作を対応づける計算機構のことで、脳波などの情報を利用して脳と機械を接続し、身体運動を補助する技術として医療や福祉、介護などの分野で高く注目されています。牛場研究室では、脳科学とAIとの融合によって基礎研究から実用までを一気通貫するBMI研究に取り組んでおり、今回は同研究室が開発するヘッドホン型脳波計「PLUG(プラグ)」を使ったBMI技術の公開実証実験イベントです。

会場には37名の小中高生が来場。研究室のメンバーと一緒にBMI操作のトレーニングを積んできた障がい当事者のお二人も参加して、ともにPLUGを装着してオンラインゲーム「Fortnite」のキャラクター操作を競い合いました。 競技の他にも、来場者が脳波の計測を体験したり、障がい当事者の方が脳波で電動車椅子を操作してドリンクを配るなどのパフォーマンスも。イベント終了後には交流会が開かれ、研究者と参加者、障がい当事者との間で活発な対話が交わされました。

終了後、牛場潤一教授はこのイベントを振り返り、 「初めての取り組みだったので、私も研究室のメンバーもハラハラドキドキでしたが、うまくいって良かったです。まずは将来の社会を担う中高生たちにBMIを体験してもらえたことが何よりですし、これから公平な社会実現のための手段としてみんなでBMIを育てていけたら素晴らしいなと思います。」 と語りました。

参加者からは、 「脳波で動かすゲームでみんなが盛り上がっている様子は、未来のeスポーツを見ているようでした。」 「自分の体は動かしていないのに、アバターが本当に動いたので驚きました。科学技術ってすごいなと感じます。今回のように障害者の方も一緒に楽しめる社会づくりに役立ちそうだなと思います。」 「健常者と障がい者の壁がなく競い合えたのは、至福の時間でした」 「将来脳科学の研究をしたいと思って、今回のイベントに参加したのですが、体験してみてより一層、興味が湧きました。早く脳科学やテクノロジーの研究をしたいです。」 などの声が寄せられています。